漂流する人工島Ⅲ目次ははじめに豊洲新市場への移転の経緯検証・環境アセスメント小池都政の評価都議会を炊きつけ、石原、濱渦など豊洲市場ありきの瑕疵担保をあぶりだした。瑕疵担保責任ということを初めて問題提起し、石原、濱渦など仮想的を問い詰めることでマスコミの注目を集めたが、瑕疵担保責任の責任はそのとおりだが、「契約」によって売買契約が成立したのだから、結局自己の評価向上のために「瑕疵担保責任」を利用したに過ぎず、豊洲移転問題にとって意味のあることではなかった。テレビでの露出が増えるたびに、劇場の主役としての存在感が向上したことは事実だ。しかし、百条委員会まで開かせて高みの見物。大騒ぎをした割には、成果は少なかった。擦り寄る議員を利用して濱渦を百条委員会での偽証罪で訴えさせたことは一定の評価も。しかし、市場移転問題には何の貢献もなかった。★★が半々というところか。石原との「巌流島対決」は、メディア上では小池に軍配。しかし、病気の高齢者いじめという評価も。総合評価は、いたずらに移転を伸ばしたかどで★★★。小池知事の優柔不断さのゆえ、一時は築地残留に傾いたときは、女将さんたちの拍手喝采を浴びたが、ここにきて離反行動に出られたのでは、人気に陰りが出てきた印といえる。なんと、移転延期中の豊洲市場のステンレス製の機器やシンクに大量のカビが発生した。対策費用が膨らむほか風評被害に拍車を掛ける可能性がある。国政進出にうつつを抜かしている間にカビが進入してきた。Ⅱに続く続編で、環境アセスメントと知事の市場移転問題と向き合う姿勢の評価を取り上げます。知事が昨年の11月に、豊洲移転を延期する条件としてあげた4条件の1つに「環境アセスメント」がありましたが、豊洲移転のための最も重要な項目であることを考え、ここに検証を行いました。予定通り築地市場を豊洲に移転させ、5年をめどに希望者は「食文化の拠点」として再整備した築地へ戻るという、都議選の選挙公約が果たしてうまくいくのか。東京オリンピック後の「特需反転不況」に直面して大崩壊する危険性をはらんでいます。また知事は国政へ進出する野望も捨てきれていません。本書は「環境アセスメント」を中心に取り上げますが、このような中期見通しについても言及します。出版までに、表紙のデザインや内容が政局や経済状況の変化により、変更になる可能性がありますが、その点はご了解ください。(2017年7月)