紳士財布だけに特化している専門店はあまりないと思いますが、百貨店など大型店には紳士財布の売場があります。本書は紳士財布のMDを組み立てるときに作成するプランを解説しています。ターゲットのお客様が欲しい品揃えを実現するために、どのような商品分類が良いのか、どのようなプランを作成したら良いのか、どのようなデータを収集するべきなのか、そして仕入れる型数をどのように算出するかについて学べます。紳士財布の分類基準の候補として考えられるのは、対象別の「グレード」「エイジ」、関心度別の「単品・コーディネート」「ブランド」「アイテム」「素材」「機能」「色」などです。アイテムで分けると、「長財布(束入れ)・二つ折札入れ・小銭入れ・定期入れ・名刺入れ・キーホルダー」などになります。MDプランで活用する商品分類は、グレードを重視したA案、単品・コーディネートを重視したB案、アイテムを重視したC案の3つを紹介します。実践MDシリーズNo.29 【紳士財布のマーチャンダイジング】 目次CHAPTER1 紳士財布のMD1.ターゲットの設定2.商品構成とプライスゾーン 1)ブランドの位置付けを決める 2)プライスゾーンと中心価格を決める 3)グレード別プライスゾーンを決める3.商品分類と売上予算の決定 1)大・中・小分類を決める A案:アイテムを重視 B案:単品・コーディネートを重視 C案:グレードを重視 2)大分類、中分類の売上予算の決定 3)アイテム別売上予算の決定4.アイテム別型数5.関心度別型数 1)アイテム別機能・素材別型数 2)ブランド別型数 3)アイテム別ブランド別型数6.プライス別型数 1)グレード別プライスゾーンとシェア 2)長財布のプライス別アイテム別型数7.ターゲットとの整合性 1)グレードの整合性 2)エイジの整合性 3)テイストの整合性 4)長財布のグレードの整合性 5)小銭入れのグレードの整合性8.キャラクター性と売場作りの整合性CHAPTER2 収集データ実例1.売上データ収集の実例 1)ワイシャツの素材別ブランド別売上データ 2)ビジネスシューズのデザイン別ブランド別売上データ 3)カバンのオケージョン別アイテム別ブランド別売上データ 4)ネクタイの大分類別ブランド別柄別売上データ 5)紳士マフラーの素材別柄別売上データ 6)紳士肌着のスタイル別ブランド別売上データ2.気温と天気で売上を予想する3.仮説と検証の繰り返しが業績を向上させる4.お客様要望カード 1)ウォントスリップ 2)ウォントスリップ+週間ベストセラー 3)品切れ伝票CHAPTER3 型数算出のイロハ1.売上予算から算出 1)取引条件を考慮しない例 2)委託条件で消化率を考慮した3つの例 3)買取条件でイニシャルオーダーを抑えた例2.什器台数から算出 1)パンスト売場の例 2)和食器売場の例CHAPTER4 バイヤーに不可欠な豊かな感性と科学的な思考とは1.バイヤーには豊かな感性が必要2.バイヤーには科学的な思考も不可欠 1)商品分類の決定は「科学」 2)データに基づいた需要の予測